アルミとステンレスの比較
硬さ
見た目が似ているアルミニウムとステンレスですが、硬さは、ステンレスの方がアルミよりも硬いです。また、ステンレスは圧力を受け続けたときに、一定の圧力を受けると急に弱くなる「降伏」という現象がなく、鉄よりも強度は高いとされています。また、アルミはステンレスに比べて傷がつきやすいと言えます。外部からの力にもかなりの影響を受けますので、大きな力を加えたり、乱暴に扱ったりすると、凹んだりたわんだりという変形が起きやすいです。
その点で、ステンレスは強度があるので、耐久性が求められる条件下での使用例が多いです。
耐久性をもとめるのであれば、アルミ製よりもステンレス製の商品を選んだほうがいいでしょう。
重さ
ステンレスとアルミの重さについてですが、アルミのほうがステンレスよりも軽いです。
- ステンレス:0.764~0.806
- アルミニウム:0.264~0.284
このように、ステンレスの方がアルミよりも倍以上重いです。もしもフライパンなどの重さを気にするのようでしたら、アルミのフライパンを買うと良いでしょう。
サビにくさ
一言でいってしまうと、アルミのほうがステンレスよりも錆びやすいです。とはいっても、本来アルミニウムもステンレスも、錆びにくい素材といわれております。詳しく説明すると、ステンレスは鉄(Fe)にクロム(Cr)を加えた合金で、正式にはステンレススチール又はステンレス鋼といい「さびない鋼」と言う意味になります。勘違いしてはいけないのが、ステンレスが錆びないというわけではありません。ステンレスの主成分は鉄ですが、クロムを加えることで、表面に酸化膜ができ、内部が守られて錆びにくくなります。もしも、仮にその酸化膜が傷つけられてしまうことがあっても、瞬時にまわりのクロムが酸素と結合し、酸化膜を補修してしてくれるので、再び錆に強くなります。この再生力こそが、ステンレスをより錆にくい素材にしているのです。
また、ステンレスに限ったことではありませんが、錆びやすい金属と錆びにくい金属との違いは、その金属のイオン化傾向が大きいか小さいかの違いであり、イオン化傾向の大きい金属ほど錆びやすいということになります。
外観
アルミとステンレスはほとんど見た目が同じですが、微妙に外観も違います。特徴として、アルミは白っぽい光沢をしており、ステンレスは鏡のような輝きをしています。
- アルミ 白っぽい光沢
- ステンレス 鏡っぽい輝き
ただ、どちらとも化合料で光沢なども変わってくるときがあるので注意が必要です。また、よく磨いたアルミニウムは、赤外線や紫外線、電磁波、各種熱線をよく反射し、純度の高いアルミニウムほどこの性質はすぐれています。