プレス加工における金型・金型の種類について
①せん断加工
せん断加工とは、板状の被加工材に外力でプレスして、完全に切断し分離する加工法のことで、「せん断」とありますが、単に切るだけでなく、切り抜いたり、外形を抜いたり、穴をあけたりすることもこの加工法に含まれます。二穴の穴開けパンチ器などは、せん断加工の最たる例と言えます。
②曲げ加工
プレス加工機で材料を曲げる加工法のことを言います。被加工材をプレスし、被加工材の引張り力と圧縮力を利用して、材料を曲げるものです。曲げの形状によってV曲げ、L曲げ、U曲げ、カール曲げ、ヘミング(アザ折り)曲げなどの種類があります。身近なものに例えると書類をひとつにまとめる金属製のクリップになります。
③絞り(しぼり)加工
被加工材に引っ張り力を加えながら、プレス機の「パンチ(雄型)」と「ダイ(雌型)」に沿った形状にする加工法のことを言います。これも身近な例で言えば、金属製やプラスチック製のボウルなどがあたります。底付きの容器状に形作られるのが特徴で、金属やプラスチックなど、被加工材によって引張り力などが変わります。